昨年から、経営に関して色々と学んできました。
これまで学んできたなかでは、ビジネスモデル、経営戦略、組織論の3つが、非常に興味深く、面白いなと感じました。
といっても、仕事をしながらの学びで、しかも学び始めて1年半程度なので、経営に関する知識はまだまだです。


ただ、ビジネスモデルに関しては、これまでの法務や知財に関する知識や経験を組み合わせると、面白いことができそうな気がしています。
ビジネスモデルを構築するとき、構築されたビジネスモデルを維持し継続的に強化していくときに、法務知財的な観点から何をすべきか?を考えることで、今までにない新しい価値を創ら出すことができると思っています。

ということで、タイトルのとおり、『ビジネスモデルのための法務知財戦略*1』というテーマについて思索を深め、今後いろいろと書いていきたいと思います。


ところで、何故 『ビジネスモデルのための法務知財戦略』 というテーマを選んだのかというと、実は、経営学を勉強してみて、ちょっと驚いたことがありました。
それは、法務はさておき(笑)、知的財産権*2が競争優位の源泉とはほとんど考えられておらず、あまり研究もされていないと感じたことです。

法務はさておき(苦笑)、持続的な競争優位を確保する手段として、知的財産ないし知的財産権を活用するということは企業における知的財産部門の重要なミッションです。
知的財産権こそが独占状態を合法的に実現する手段であり*3、従って、『持続的な競争優位を確保する手段として、知的財産権が最も有効なものである。』と、少なくとも知的財産部はそのような認識のもと活動しています。

ところが、ビジネスモデルに限った話ではなく、経営学においては、知的財産権や知財戦略がそれほど重視されておらず、持続的な競争優位を確保するための手段として知的財産権や知財戦略が取り上げられ、活用を検討されることは、とても少ないように思います。

もちろん、知的財産権が競争優位の源泉と全く考えられていないわけではなく、『一橋ビジネスレビュー 2016年 SPR. 63巻4号-負けない知財戦略』といった形で経営学雑誌等で特集が組まれることもあります。

ただ、その数は少なく、知的財産部員の経営に資する想いとは異なり、経営学において知的財産権や知財戦略は端役(笑)な気がしています。

~ つづく ~


<脚注>
*1 英語で言うと、『Legal & IP Strategy for Business Model 』ですね。いや、別に英語で言うことに特に意味はありませんが・・・(笑)
*2 経営学においては、知的財産や知的資産という知的財産権よりも広い概念で競争優位性を考えているからかもしれません。
*3 資本主義社会において、独占禁止法をより重視するか、それとも知的財産法をより重視するか、という価値観(?)の問題はありますが、いずれにしても独占禁止法上明文の規定をもって、「この法律の規定は、著作権法、特許法、実用新案法、意匠法又は商標法による権利の行使と認められる行為にはこれを適用しない(独禁法21条)。」とされています。