(本当は、前回前々回の続きを書くべきなのですが、すみません。。。私が忘れないうちに。)

今日は、経営戦略に関するお話です。


戦略フレームワークの一つであるSWOT分析については、以前、知財戦略との関係で、「SWOT分析と知的財産戦略①」「SWOT分析と知的財産戦略②」というお話をしましたが、今日は、そのSWOT分析に関する注意点について学んだことを。。。

戦略フレームワークのなかでもSWOT分析は、実務でも良く使われていると思いますが、意外とその使い方が難しいことで有名なのではないでしょうか*1

使い方が難しいのは、①何を自社の強みとし、何を自社の弱みとするのか、②何を機会とし、何を脅威とするのか、その分類だと思います*2

この点、①何を自社の強みとし、何を自社の弱みとするのか?
については、「SWOT分析と知的財産戦略①」においても、

そもそも『強み』や『弱み』は相対的なものですので、①何を目的に、②誰と比較するか、で抽出された事実の位置づけが変わります。
<略>
従って、SWOT分析をする際には、①何ために(目的)、②誰と比較するか(競合分析)、が欠かせない重要な要素となるわけです。

という話をしましたが、これを補足し、より詳細な説明をするものとして、

SWOT分析を利用する際には、競合の対象となる仮想競合企業を念頭において、まず、その弱みを分析し、外部環境における脅威との関係から、その企業が縮小・撤退する市場領域を特定し、その領域に対し自社の経営資源を集中的に投入する、という戦略シナリオを構築する。
その際に、重要なことは、①仮想競合企業の強み・弱みは、自社の強み・弱みの裏返しであり、②仮想競合企業が縮小・撤退する市場には仮想競合企業との間に競争コストが発生しないか、ほとんど発生しない、ということを理解することである。

また、②何を機会とし、何を脅威とするのか?についても、

産業にとって共通の「機会(チャンス)」と「脅威」を考え、分類する必要がある。
したがって、競合が「脅威」というのは自社の「弱み」とすべきであり、自社にとってのみ「機会(チャンス)」または「脅威」というのは、「強み」または「弱み」に分類すべきである。

このように考えると適切な分類ができるそうです。

なるほどね。。。

確かに、このように考えれば、SWOT分析の際に、①何を自社の強みとし、何を自社の弱みとするのか、②何を機会とし、何を脅威とするのか、その分類に悩むことは格段に減りそうです。
もちろん、これですべての問題が解決し、SWOT分析が使いやすい戦略フレームワークなるわけではなさそうですが・・・*3


『事業創成 -- イノベーション戦略の彼岸』(本書の第1章において詳しい説明がなされています。)


<脚注>
*1 実際に、実務で、SWOT分析をしようとすると、最初の頃は、皆さんも悩まれたことがあるのではないでしょうか。
*2 これが難しいって。。。分類するフレームワークでその分類が難しいなんて、ツールとしてどうなんだろう?って思ってしまいますが、そこは、戦略コンサルティング会社にとってはノウハウということで、そう簡単に使いこなせないようにしているのでしょうかね。そうしないと戦略コンサルティング会社が、自社の差別化要素を持続させ、競争優位を築けない、という「医者の不養生」「紺屋の白袴」みないことになってしまい、そんなコンサルにコンサルされても・・・。
*3 仮想競合企業をどこにするか、その仮想競合企業の弱みをどのように適切に分析するのかは、それはそれで難しい問題ですので、悩みのポイントが変わった(移った)だけかもしれません・・・。