2014年11月号のBUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル)にビジネスセオリーシリーズの紹介ということで、刊行予定の『法務・知財パーソンのための契約交渉のセオリー ―交渉プロセスを契約に落とし込むスキルと実践ノウハウ ―』の紹介がありました。

<2015年4月29日追記あり>





また、定期購読しているBUSINESS LAW JOURNAL (ビジネスロー・ジャーナル)2014年11月号に同封されていた『Lexis Nexis 和書カタログ2014~2015』には、以下のような、より詳細な説明が載っています。

『契約(依頼部門からの依頼、ヒアリング、契約審査、交渉過程、最終案の確認、締結後契約書の管理などの流れ全体)にフォーカスを当てて、交渉学を活かした契約交渉実務のスキルアップ=成功確率を上げる交渉のビジネスセオリーをマスターすることができる一冊。パナソニック(株)にて、国内外企業との交渉経験豊富な、交渉学のプロと弁護士・弁理士が実践している方法論により、交渉を踏まえた条文解釈やドラフティングのポイントを、交渉学の理論と具体的な事例を通じて、実務知識を身に付けることができます。また、契約のレビューやドラフティング技術を、交渉における有効なツールとして活かせるレベル=事業全体を俯瞰しながら交渉してきたことが見て取れる「筋のいい」契約書を作成可能なレベルにまで高めることができます。』

これまでに、『スキルアップのための 企業法務のセオリー (ビジネスセオリー 1)』『キャリアアップのための 知財実務のセオリー ―技術を権利化する戦略と実行― Practice of IP for career Dev. (ビジネスセオリー 3)』を読みましたが、いずれも内容が非常に良かったので、今回の『法務・知財パーソンのための契約交渉のセオリー ―交渉プロセスを契約に落とし込むスキルと実践ノウハウ ―』も期待大です。

共著者の一人である一色正彦教授は、交渉学の専門家で、以下のような書籍を執筆されています。



第3章で「ビジネス交渉とは、契約交渉だ!」という1章を設けており、基礎的な内容ですが、契約交渉にも触れています。『法務・知財パーソンのための契約交渉のセオリー ―交渉プロセスを契約に落とし込むスキルと実践ノウハウ ―』では、より充実した内容になることを期待しています。



2010年発売の本で、少し古いかもしれませんが、交渉学の入門書として、非常に分かりやすくてお勧めです。にもかかわらず、その体系性と理論的な構成は「入門」とは言えないくらいレベルの高いものになっており、最初の1冊として、かなり良い本だと思います。



私自身、一色教授の交渉学の講義や研修を受講したことがありますが、模擬交渉を行うため実践的な学びがあって、しかも面白いです。

ただ、一色教授の交渉学を、契約交渉で生かすことがなかなか難しいと感じておりまして、もちろん、一つには私の交渉力の問題もあるのですが、契約交渉の相手方と「交渉」とは何か、お互い何をすべきかについての共通理解がないことも原因の一つかと思っています。
つまり、契約交渉の際に、「契約書は変えられない。」「修正交渉には応じられない。」「この条件でなければ取引できない。」の一点張りの場合なんかは、時間の関係や直接の交渉当事者ではないこともあって、交渉学で学んだことを生かせないことが多いのです。

というわけで、より多くの法務パーソンに本書が読まれることで、「交渉」に関する共通理解が醸成され、実質的な「交渉」ができるようになると良いな、と思っています。
12月発売予定ということで、今から楽しみです。

それにしても、ほんとLexisNexisさんは、実務的な良い本を出版しますね。

<2015年4月29日追記>
読書後の感想をこちらにのせました。。。
タイトルも、『法務・知財パーソンのための契約交渉のセオリー ―交渉プロセスを契約に落とし込むスキルと実践ノウハウ ―』から『法務・知財パーソンのための 契約交渉のセオリー 交渉準備から契約終了後までのナレッジ』に変わっており、『Lexis Nexis 和書カタログ2014~2015』の詳細な説明とは、内容も変わってしまった印象です。