GREE v DeNA の一連の釣りゲーム訴訟の判決を読む必要があって、東京地裁知財高裁の判決文を読み直してみました。


判決文が出てすぐに一度読んだのですが、今回再読の必要があって改めて読み直しての感想です。

最高裁の結論としては、GREEの「釣り★スタ」を研究(マネ)して、DeNAとORSOが出した「釣りゲータウン2」は、GREEの著作権を侵害せず、また、不正競争防止法違反も不法行為もないというものでした。

これに対する正直な感想としは、著作権って、こんなにも弱い権利だったんだ。。。といった感じです。
もちろん、著作権が強い権利であって欲しいということではなく、こんなに弱い権利だとすると、いろいろと考え方を変えないといけないな、と思い直しまいた。
例えば、近時話題になっているTPPと著作権の保護期間の延長問題で考えると、著作権の保護期間が50年から70年に延長されたところで、(特に、二次利用の観点からは)ほとんど問題ないのではないか、仮に問題があったとしても、著作権侵害の回避は容易で、それにかかるコストはたかが知れているのではないかという感じです。

正直、これなら実務上ライセンスを取得した方が良い、もしくは、実務感覚としてはライセンスを取得すべきと感じるケースでも、裁判になれば翻案権の範囲外になるのだから、(争う覚悟さえあれば)許諾なく使ってしまえる、という感じです。

極論すれば、リスペクトやオマージュなら、著作権侵害にはならない!(笑)
というのは半分冗談ですが、半分本気です。
もちろん、著作物全体のデッドコピーはダメですが。。。
もしかすると、本判決の射程はゲームに特有のものという可能性がないわけではありませんが、知財高裁(高部裁判長)の考えは、江差追分事件最高裁判決の基準を使っていることを考えると、ゲーム特有の判断ではないと思います。
次回、知財高裁の判断を見ながら、どうして著作権が弱い権利になってしまったと感じたのかを説明してみたいと思います。