3月期決算企業の株主総会が6月27日(木)にピークを迎えました。いわゆる集中日というやつですね。
私の勤務する会社の株主総会も集中日に開催され、無事終了しました。
関係者の皆さま、お疲れさまでした。


これまで複数の会社の株主総会において、いわゆる裏事務局(株主総会舞台裏事務局)として株主さまからの質問に対応する仕事をしてきました。
この裏事務局、どのような仕事をするのかご存知の方も多いとは思いますが、私自身は実際に上場企業の株主総会の仕事に関わるまで、全く知らなかったので、これから法務の仕事をしてみたいと思っている方向けに、今日は裏事務局の裏話をしてみたいと思います。

株主総会というと、壇上に、社長を始めとして取締役や監査役がいます。
そして、議長席(通常は社長が位置する)付近に、取締役でも監査役でもない方々数名座っていることがよくあると思います。
この方たちが、いわゆる表事務局で、通常は法務部門のトップと顧問弁護士から構成されており、株主総会自体が法的に問題なく行われ、後々無効とされないように議長の議事進行に法的なアドバイスをします。

私が担当する裏事務局は、壇上にいる表事務局とは異なり、壇上にいる回答担当の取締役の方々となんらかの形でコミュニケーションがとれる別室やそれこそ壇上の真裏など、株主さまからは全く見えない場所に控えています。
何故そのようなところで控えているかというと、裏事務局員の数が多いからです。
何故裏事務局員の数が多いかというと、裏事務局の仕事は、株主さまからの質問が事前に準備した想定問答集になかった場合に、裏事務局がその場で回答を準備し、回答担当の役員に回答案を渡すというものだからです。
株主さまからの質問のほとんどは事前に準備した想定問答集の範囲内にあるのですが、すべての質問に対する回答を100%事前に準備することは難しいため、このような裏事務局が必要になります。

ところで、株主総会に出席された方は、このような説明を聞いて、疑問に思ったかも知れません。
「そのような光景を見たことがない。一体どのようなタイミングで回答案を渡すのか?」と。。。

そうですね。そう思われるのも無理はないと思います。
では、もう一度、株主総会に出席されたことがある方は、株主総会において株主さまからご質問がなされるシーンを思い起こしてもらえますか?

まず、株主さまが質問します。
そうすると、議長は、株主さまの質問をこちらが取り違えていないか、確認します。
たとえば、「ただいまの株主さまからのご質問は、①は○○○○○で、②は△△△△△というご質問で宜しいでしょうか?」といった感じです。
これに対して、会場にいるご質問をした株主さまは、頷かれると思います。
そして議長が「はい、それでは、①については、担当の○○から、②については、担当の△△からお答えさせて頂きます。」と発言します。
その後、指名された担当役員は、壇上にある回答席まで、ゆっくりと歩いて進み、そこで自己紹介をします。
「担当取締役の○○です。ただいまのご質問について回答させて頂きます。」と。

はい、これが「からくり」です(笑)。
分かりました?

そうですよね、そうなんですよ。
もう皆さんお気づきかと思いますが、
☆株主さまからの質問を議長がリピートしたり、
☆回答をするように指名された担当役員が回答席まで、ゆっくりと歩いて進んだり、
☆回答席で改めて自己紹介をしたり、
この間に、裏事務局は、回答を準備し、回答席に回答案を届けます。回答案を届ける具体的な方法は、IT機器の進化が目覚ましいこのご時世、裏事務局が黒子のように渡しにいくようなことはありません(笑)。
取締役の方の回答席(回答場所)に、液晶画面が置かれていたり、最近ですと、、iPadなんかが置かれているわけです。
もちろん、回答案といっても、文章で書かれているわけではなく、キーワードだったり、数字だったりと最低限の情報が書かれているにすぎません。
これをもとに担当役員が自分の言葉で株主さまのご質問にお答えするというわけです。

このように慌ただしい裏事務局も大変ですが、やっぱり、裏事務局よりも、株主さまに回答をする取締役の方が大変ですね(笑)